【元ネタ登場録#1】モーセが登場するマンガまとめ|海を割る預言者の現代的な描かれ方 (Moses in Manga — Modern Depictions of the Prophet Who Parted the Sea)

元ネタ登場録(Manga Origin Spotlight )

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はじめに

「海を割った男」──モーセ。
旧約聖書に登場し、イスラエルの民をエジプトの奴隷支配から導いた偉大な預言者です。

その強烈なイメージと象徴性は、宗教画や映画だけでなく、
現代マンガの中でも多様な形で引用・再解釈されています。

特に日本のマンガでは、モーセの「海を割る」奇跡や「十戒を授かる」場面が
しばしばギャグやメタ的モチーフとして扱われています。

今回は、そんなモーセが登場する(またはモチーフとして扱われる)代表的なマンガを紹介します。
記念すべき【マンガ元ネタ登場録】シリーズ第1回は、中村光の人気作『聖☆おにいさん』からスタートです。

『聖☆おにいさん』— 海を割る男のギャグ再誕

中村光『聖☆おにいさん』では、モーセが何度か話題にされ、のちにご本人も登場します。
もともとは奇跡を起こす厳かな預言者ですが、この作品ではモーセの代表的な、
海をぱっかーんと割るシーンにちなんで、
“割れる”ネタの場面でモーセネタがぶっ込まれます。

最初は元ネタがわかる人がニヤニヤできる小ネタにとどまりますが、
やがてご本人登場で、聖人オールスターたちとの掛け合いへと発展。
宗教キャラの「人間味」を描き出す絶妙なギャグとして進化していきます。

登場回まとめ

1巻 その6「サマージャム、市民館」

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モーセ本人は登場しませんが、イエスが放つ強烈なモーセネタが炸裂!
“あの海割り”を現代日本の日常に落とし込むセンスが光ります。
キリスト教の象徴的モチーフが、笑いの中にスッと溶け込む秀逸なエピソード。

モーセの「海ぱっかーん」ネタが分かる人は爆笑必須です!

2巻 その12「むくむく王子!?」

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この話でもモーセは登場しませんが、冒頭から強烈なモーセいじり
イエスが“奇跡の象徴”としてモーセをネタに使うことで、
神話キャラ同士の“メタ漫才”が完成しています。

旧約も新約も超えて、ここにあるのは「人間臭い神々のコント」。

8巻 その52「レッツゴロゴロ」

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ここでもモーセご本人は不在。
イエスとブッダののんびりした日常の中に、突如“モーセネタ”が差し込まれます。
「イエス…モーセネタ好きね!」とツッコミたくなる恒例ギャグ。

神々のリラックスタイムに差し込まれる旧約の影。これがクセになる。

神の声を聞いた男 — モーセの象徴性

モーセは、宗教的文脈では「神と人間の仲介者」という重要な立場にあります。

多くのマンガではモーセ本人が出てこなくても、
「導く者」や「秩序を授ける者」として、彼のエッセンスが取り入れられています。

そんな中、『聖☆おにいさん』ではあえてその“象徴”を崩し、「海ぱっかーん」をギャグにすることで神話を日常に落とし込む
それがこの作品最大の魅力です。

関連記事 -> 元ネタ解説#1 モーセ | 『聖☆おにいさん』のネタを楽しむ (Reference Analysis: Moses in Saint Young Men)

まとめ

  • 『聖☆おにいさん』では、モーセは“親しみやすい預言者”として描かれる
  • 現代マンガでは、“掟と自由”“導きと反逆”の象徴として再解釈される
  • 彼の存在は、宗教キャラを通して「秩序と個の自由」を語る導線になっている

旧約の預言者が、現代のギャグマンガでどう再生されるのか?
そのギャップこそが『聖☆おにいさん』の醍醐味です。

関連記事 -> 『聖☆おにいさん』作品紹介|宗教キャラ満載、癒し系ギャグ漫 (Saint Young Men: Japanese Manga with Religious Characters and Healing Comedy)

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