作品概要
- タイトル:海月姫
- 作者:東村アキコ
- 連載開始・終了年:2008年〜2017年
- 巻数:全17巻
- ジャンル:コメディ/日常/オタク文化
- 完結状況:完結済み
あらすじ
日々、クラゲの観察に没頭し、現実世界とは少し距離を置いて生活している月海。
彼女が住むアパート「天水館」には、オタク女子たちが集まり、通称「尼〜ず」と呼ばれています。
尼〜ずと呼ばれる仲間たちと、趣味や自由気ままな生活を楽しむ毎日。
ある日、イケメン御曹司の蔵之介に出会ったことで、月海の世界は少しずつ変化していきます。
蔵之介との関わりを通じて、月海や尼〜ずの個性が生き生きと描かれ、思わぬ事件や騒動が巻き起こる日常コメディです。
面白ポイント・感想
ぶっ飛んだ尼〜ず
計画していたことが尼〜ずの奇行でことごとく失敗し、反省するわけでもなく開き直ったり、責任転嫁したり、現実逃避する姿が面白いです。
そのわがままやりたい放題の裏側には、オタク特有の自己肯定感の低さや、社会から外れた者たちの諦めと逃避が垣間見えます。それがギャグテイストで描かれ、東村アキコ作品らしい魅力になっています。
切ない家族への想い
月海と蔵之介の両者に共通するのは、母への想いです。
幼い頃、水族館のクラゲを見ながら、月海は「お嫁さんになったらウエディングドレスを作ってあげる」と言ってくれた母への想いを胸に抱きます。
一方、蔵之介も、ドレスが大好きだった母を忘れられずにいます。
二人は思いを共有しないまま、それぞれの目標に向かって前に進む姿が切なく描かれています。
個性的なキャラクターたち
アパート「天水館」に住む尼〜ずは、自由奔放でわがまま、だけど憎めない存在です。
月海、蔵之介をはじめとする登場人物たちの掛け合いや行動が、物語を盛り上げます。
どんな人におすすめ?
- 個性的なキャラクターのギャグを楽しみたい人
- オタク文化や日常系コメディが好きな人
- ほんのり切ない家族愛や成長物語に心を動かされたい人
まとめ
『海月姫』は、個性豊かなオタク女子尼〜ずと、クラゲに夢中な月海の日常を描くコメディ作品です。
ぶっ飛んだ尼〜ずの奇行や、笑える騒動、そして切ない家族への想いが丁寧に描かれています。
自由奔放でわがままなキャラクターたちの掛け合いや、月海と蔵之介の微妙に絡む関係性を楽しみながら、笑いと切なさを同時に味わえる作品です。
オタク文化や個性的なキャラクターのギャグ、そしてほんのり切ない家族愛を楽しみたい方におすすめです。